過去ログ - 禁書目録「それはきっと、幸せだった頃の夢」
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116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/23(土) 20:48:23.65 ID:L/r+qrj2o
「だから何がだよ」

上条の言葉に吹寄は視線だけで周囲を確認すると上条に顔を寄せる。
ふわりと嗅ぎ慣れない香り──多分彼女の使っているシャンプーか何かだろう、不意のことに思わずどきりとする。

「無能力者なのよ。彼女」

「おい、俺だってそうだぞ。それにこの学校にゃ他にもごろごろいるし」

「貴様のは特殊だろ……そうじゃなくて」

少し躊躇うように吹寄は言った。

「どんなに無能力者って言っても、ほんの少しくらい、精密測定でようやく判別するくらいだけど目に見えない程度の異能は発現してるわけじゃない」

私もだけど、と吹寄は付け加える。

「俺のも測定されないけど……」

「だから貴様は特殊だと……月詠先生もたまに言ってるじゃない。
 『まったく能力が発現しない完全な無能力者』がどうのって」

そう言われれば前に似たような話を聞いたことがある気がする。どこでだったかは思い出せないが。

「彼女、それなのよ」

吹寄はまるで自責に顔をしかめるようにして言う。
                             レベルマイナー
「まったくの能力が発現しない完全な無能力者──否能力者なの」


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