過去ログ - 禁書目録「それはきっと、幸せだった頃の夢」
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76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/16(金) 00:32:38.88 ID:uelRCKoGo
インデックスは少々我侭なところと大食漢過ぎるところに目を瞑れば、場を賑やかしてくれるムードメーカーだ。
料理を作れば何を出しても美味しい美味しいと言って食べてくれる。
他国からは不味いと不名誉な評判を得ているイギリスだからだろうか、背筋がむず痒くなる。
世間知らずなところもあって、勉強の時間が終わればあれこれお姉さんぶって教えている。

神裂はというと、日本語が流暢な私がよほどお気に召したのか、何かにつけて付いて回るようになった。
噂の超兵器聖人様も歳相応──いや、私にとってはステイルと同レベルのワンコ状態だ。
日本人らしく人見知りをするタイプのようで、ロンドン市街を連れ回していてもだいたい私やステイルの後ろで縮こまっている。
小耳に挟んだところによると神裂が英語を習得するのと、ステイルが日本語を覚えるのと、どちらが早いか競っているようだ。
あの小動物の前では、似たもの同士ということもあって警戒心も薄れるらしい。

アウレオルスは、周囲にこういう落ち着いたタイプの男性というのがいなかったので新鮮だ。
教会で同僚のシスター達とすれ違うたびに「あのローマの子と上手く行ってる?落とせそう?」なんて邪推され辟易しているけれど。
確かに見た目はそこそこだし、キャリア持ちだし、欠点っぽいところがあまり見つからないけれど、かといって恋愛感情のようなものはまったく生まれない。
というか私の周りにいる男って、馬鹿弟子か不良神父くらいだし。言ってて悲しくなるけれど。

ステイルは……何やらインデックスが気になっているようだった。
会話のたびにしどろもどろとしているのは見ていて微笑ましい反面、自分が歳を食ったように思えて鬱になるという諸刃の剣だ。
近い年頃の異性が周りにいなかったせいだろう。一番身近な異性といえば私だし、次点ではうちの妹くらいか。実に交友が狭い師弟だ。
それと、アウレオルスにも懐いている。生来の弄られキャラだからだろうか、年上には大抵いいオモチャにされてしまうのだ。
けれどアウレオルスは根っからの人が好い性格なのだろう。気付けば兄貴分のような立ち位置になっていて、師匠としては少し悲しい。

……うん、はっきり言ってしまおう。
予想外にこの状況は楽しい。


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