過去ログ - 禁書目録「それはきっと、幸せだった頃の夢」
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78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/16(金) 02:29:01.81 ID:uelRCKoGo
「うちのババアは夏までに仕上げろって言ってるけど、どうよ?」

「彼女の飲み込みが予想以上だ。了然、私のペン次第だろう。
 それゆえに私がどこまで彼女に追いつけるかとい点に掛かっている……ババア?」

「最大主教。ローラ=スチュアート」

「ちょっと師匠、またそんなこと言って、本人に聞かれたらまた対竜砲撃ぶち込まれますよ」

「……惻然、たまに思うのだが、イギリス清教は少し……ええと……おおらか過ぎるきらいがあるような」

「いーのよ。アイツってば黒幕の例に漏れず女狐なんだから。
 日本風に言うなら、古狸だったかしら? 信用したら絶対に痛い目を見るわ」

実際のところ、この部屋にも無数の監視系が張り巡らされていて私の愚痴もアイツの耳には届いていると思う。
だが彼女もここのところずっと多忙の日々を過ごしている。アウレオルスの件も含めて、インデックスへの便宜に東奔西走しているのだろう。
私みたいな下っ端の不遜な発言に一々構っている余裕はないはずだ。本人の目の前で言うならいざ知らず。

そう言って肩をすくめスコーンに齧り付いた私に物言いを付けたのはインデックスだった。

「駄目だよ、そんなこと言っちゃあ」

しまった、と私は内心舌を打つ。
忘れていた。この子は純粋すぎるというか、人を疑うということを知らない生き物だ。
無垢というか無邪気というか、馬鹿というか、それは人それぞれだろうけれど、嫌味がない分、私も苦笑して反省するしかない。

「ローラはいい人なんだよ。いっつもお菓子くれるし」

……アウレオルスにはこの子に人を疑うということも教えて貰わなければならないかもしれない。


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