141:1[saga]
2012/08/17(金) 22:11:17.02 ID:UsZuckHV0
四月一日「一つだけ聞かせてください」
龍之介「ん?」
これだけは聞かなくてはいけない。
142:1[saga]
2012/08/17(金) 22:17:35.46 ID:UsZuckHV0
四月一日「ひまわりちゃんこっちだ!」
学生鞄を龍之介のほうに素早く投げつけ、俺はひまわりちゃんの腕を握って駆け出した。
学生鞄はひまわりちゃんのほうに意識を割きすぎていた龍之介にあっさり命中する。
何とか離脱する時間は稼げたようだ。
143:1[saga]
2012/08/17(金) 22:22:51.40 ID:UsZuckHV0
?「純情少年!」
龍之介が追ってきているであろう方向から女性の声が聞こえる。
四月一日「これってお姉さんの・・・」
144:1[saga]
2012/08/17(金) 22:31:06.64 ID:UsZuckHV0
走る。走る。
どのくらい走っただろうか。
俺にはまだ余裕があったが、そろそろひまわりちゃんが限界だ。
四月一日「・・・! 開けた場所だよ!」
145:1[saga]
2012/08/17(金) 22:32:16.02 ID:UsZuckHV0
四月一日「この空地を抜けたら商店街だからがんばろう!」
ひまわり「・・・うん!」
146:1[saga]
2012/08/17(金) 22:38:52.52 ID:UsZuckHV0
こうなったらひまわりちゃんだけでも守らなくてはいけない。
四月一日「・・・ひまわりちゃんさきに行って」
ひまわり「でも!」
147:1[saga]
2012/08/17(金) 22:42:58.95 ID:UsZuckHV0
龍之介「ちっ」
龍之介はナイフを俺の胸にさっさと突き刺そうとするが、あっさりやられるわけにもいかない。
一か八か体当たりをして体勢を崩した。
148:1[saga]
2012/08/17(金) 22:47:14.94 ID:UsZuckHV0
四月一日(−−−あ)
死ぬな。本能的にそう感じた。
ネオンがやけにゆっくり落ちてきているように見えるが、動くこともできない。
149:1[saga]
2012/08/17(金) 22:53:03.22 ID:UsZuckHV0
ガッシャーンと、目の前にネオンが落下する音が響いた。
四月一日「・・・あれ、俺生きてる? なんで」
姉「よかったよ。君が霊媒体質で」
150:1[saga]
2012/08/17(金) 22:58:30.07 ID:UsZuckHV0
四月一日「侑子さんから、願いは「殺人」にまつわることって聞きました。お姉さんの願いは弟さんを殺すことだったんですね」
姉「あたり。私じゃ殺せなかったから」
つまり、こういうことだ。
151:1[saga]
2012/08/17(金) 23:03:50.43 ID:UsZuckHV0
四月一日「よかったんですか。死後の罪の重さは生前と変わらないそうですし。
とてもよくない死者が集まる場所に行ってしまうんじゃないでしょうか」
姉「ううん、これでよかったの。私、龍ちゃんが大好きだったから」
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