過去ログ - システムさん「安価で女装ギャルゲー風SS」part3
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732: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/08/20(月) 00:10:11.97 ID:8E61mZij0
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|学院敷地内 ・ 校舎裏|
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なんとなく、貴方はこの場所に導かれた。帽子と会う時はいつもここか広場だからだろう。

そして、貴方は降り頻る雨の中に、寂しげに佇む帽子の姿を見つけた。

貴方「帽子さん」

貴方は優しく話しかける。
意識はしていない、その言葉に、敵意の欠片も、企みの欠片もなかった。

その所為かどうかは分からないが、帽子は貴方を見て、だけどいつもとは違い、逃げも、構えもしなかった。
丸い、黒い瞳が貴方をじっと見る。その目尻を、雨が涙のように伝う。

貴方「こんな所にいたら風邪を引くわ。はい、傘」

貴方は、開いた折り畳み傘を帽子に渡す。持ち運びに便利だからと、通常の傘二本の他に持っていたのだ。

帽子「……なんで、ここに」

貴方「あなたがいるような気がしたから」

帽子「いらないよ、そんなの」

貴方「そんなはずはないわ。帽子さんの体は、震えているじゃない」

貴方と帽子は見つめ合い、どれくらい経っただろう。
帽子は恐る恐る、貴方の差し出す傘を受け取った。


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