26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/08/11(土) 04:33:36.94 ID:T8SVpnRDo
「事務所に行った次の日にすぐ俺は入院したんだ」
「そうでしたね」
「その辺からどうも弱ってたらしくてね、
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2012/08/11(土) 04:35:07.96 ID:T8SVpnRDo
「入院してすぐ、あなたはまず字を書くことが出来なくなります」
「そうか」
「発症してからずっとつけていた手記も書けなくなりました」
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/08/11(土) 04:36:07.85 ID:T8SVpnRDo
「……謹んでお受けいたします」
「お、おい冗談だよ」
プロデューサーが少し焦ると、
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2012/08/11(土) 04:37:17.97 ID:T8SVpnRDo
「貴方の病状は日に日に悪くなっていきました。
最初のうちは事務所の者がこぞって貴方の見舞いに行っておりましたが
病状の悪化とともにそれも少なくなりました」
「おいおい、俺は見るのも痛ましいくらいになったのか」
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2012/08/11(土) 04:38:07.70 ID:T8SVpnRDo
「……しかし、困りましたね」
「どうした、話を続けてくれるんじゃなかったのか?」
「あなたのおっしゃる通りにすると、
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2012/08/11(土) 04:38:56.62 ID:T8SVpnRDo
「そうか、なら仕方ない。それじゃ話もおしまいか」
「長いようであっという間でしたね」
「ああ、いい暇つぶしになったよ」
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2012/08/11(土) 04:39:48.77 ID:T8SVpnRDo
「いやでなければ、君の死んだときの話を聞かせてくれないかな。
何、時間は無限なんだ。ゆっくりでいい」
「意地悪な方ですね」
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2012/08/11(土) 04:40:50.80 ID:T8SVpnRDo
「愛する人を自身の手で殺めたあと、その手で俗世を去った。
ただ、それだけのことです」
「……つまり、君は人殺しだったのか。」
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2012/08/11(土) 04:41:59.28 ID:T8SVpnRDo
「それに、俺も人に殺してくれ、と頼んでいるんだ。
君のことはとやかく言えないよ」
「……もしかしたら、貴方も殺されたのかもしれませんね」
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2012/08/11(土) 04:42:26.44 ID:T8SVpnRDo
「でも」
「でも?」
「それならよかったです」
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2012/08/11(土) 04:43:11.21 ID:T8SVpnRDo
「さて、お喋りは終わりにしてこれからのことを考えよう」
「今すぐ、でなくともよいのではないですか?」
「それもそうだけど、ここには君と俺だけだ。
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