過去ログ - 【咲】京太郎「夏休みだ!」みんな『――――またね!』【安価】
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351: ◆wQz2C0W.uk[saga]
2012/08/15(水) 21:28:18.88 ID:tj2+3Ry80

 仲居「しばらくここでお待ちください」


 健夜「は、はい」


 仲居さんに軽く頭を下げて、誰もいない室内で深呼吸をする。

 普段慣れ親しんでない着物と室内は、酷く場違いな印象を与えてくる。

 今迄の男っ気の無い人生、麻雀によって彩られた人生が走馬灯のように蘇ってくるのは、おそらく緊張からだろう。間違っても鼓動の激しさで、心臓が止まりそうとかそんなのではない筈だ。

 小鍛冶プロ(27)、お見合いによりショック死する。麻雀界の恥である。


 健夜「……どうしよう」


 ―――そう、私こと小鍛冶健夜は、ここにお見合いに来たのである。


 始まりは母の一言だった。

 “ねぇねぇすこや、お見合いなんて興味ない―――?”

 無い。いや、興味だけならあるかもしれないが、それでも積極的にしようとは思わなかった。

 しかしそもそもこの手の問いに意味なんてない。

 必死の抵抗も虚しく段取りは決まり、結果としてお見合いは成立したのである。

 ……なんでこう、気が弱いんだろう、私。


 健夜「……でも、まだ二十七なんだよね、私」


 別にとびきり若いという訳でもないが、年を取っているという訳でもない。

 逆に言えば今を逃せば、遂に三十の大台に乗る。

 ……それだけは避けなければならない。ただでさえ麻雀で、男っ気が少ないというのに。

 見た目だけなら充分イケるはずだ。というか中学校から殆ど成長していない筈だ。

 ……ただ、相手が気になる。



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