過去ログ - 安価でシークレットゲーム
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568: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/08/23(木) 20:25:00.07 ID:hdiF6eWI0
【エピローグ】

あのゲームから、しばらく時間が経った。

「亮、受験票とか忘れてない?」

「大丈夫だよ、姉ちゃん! それじゃ、行ってきます!」

「うん、気を付けていってらっしゃい!」

結局ゲームが終わってから病院で検査や手術などを受ける羽目になり、家に帰るまで1週間くらい要してしまった。

県外の病院だったため亮は私の元へ来る事は出来ず、ずっと電話でやり取りをしていた。

そして、ようやく家に帰ってくると顔をくしゃくしゃにして大泣きした亮が、私に飛びついてきたのだった。

(……亮、大丈夫かな)

私たちはいま、手に入れた賞金で少しだけ裕福な生活をしている。

とはいってもダメ人間にならないために、まだ工場現場でアルバイトをしているのだが――

(はぁ……休みって、何もやることないのよね……)

咲実とはいまもたまに連絡を取っている。

他の生き残ったプレイヤーがどうなったかは全く分からない。

賞金が3.33億であることから、生き残ったのは6人。

私と咲実、矢幡さん、北条の4人のほかに2人誰かが生き残ったという事が分かる。

(そうだ、ショッピングへ行こう……!)

結局、文香さんの消息は分からない。

いまでも、あの人の明るいニカッとした笑顔がハッキリと記憶に残っている――

「文香さん……約束、したじゃないですか」


『そうだ、このゲームをクリアしたら、一緒にショッピングへ行きましょ……? 年の近い友達……少ないから――』


「私、楽しみに、してたんですよ……?」

いまでも、文香さんが突然ひっそりと現れるのではないか、と思っている。

でも、現実はそんなに甘くは無かった――

――――――
――――
――


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