830: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/08/25(土) 22:48:19.08 ID:Yf/AOc980
ゲーム開始から28時間――
「な、なぁ……そろそろ、休憩しないか?」
漆山が遠慮しながら小さな声で提案をする。
「まあ、そろそろ休憩するとしますか……」
4階に上がったので一先ずは侵入禁止エリアについては大丈夫だろう。
「ここで休憩しよー!」
色条は少しだけ漆山に慣れたが、麗佳はずっと警戒したままである。
まあ、漆山もさすがに色条を性的な目で見てなかったからであろう。
漆山は早く休憩したいのか、いつもより早く歩いて色条が開いている扉のほうへ行っていた。
そのとき――――
「――優希ッ!!」
俺は初めて、色条のことを名前で呼んだ。
お嬢ちゃん、と言う暇がないほどに緊急を要していたからである。
「きゃあああぁぁぁ!」「ぬわああああぁぁぁ!」
突然、色条が立っていた床周辺が空洞となったのだ。
俺が駆けつける暇もなく、そこにいた色条と走った足を止められなかった漆山は下へ落ちていく――
「どういうことだ!?」
罠の作動の不可解さに俺の心は乱れる。
「落ち着きなさい!」
「おかしいだろ!? 最初の鉄格子のと言い、落とし穴と言い――」
「だから落ち着きなさい!」
頬が熱い――
どうやら、麗佳に平手打ちを食らったらしい。
「…………悪いな」
「起きてしまった事はどうしようもないわ……。これからどうするか、それを考えましょう」
「……ああ」
これからどうする?
>>833
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