過去ログ - 魔法少女ほむら☆マギカ〜私の居場所〜 明るい魔まマほむらルート
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/19(日) 23:55:48.11 ID:HtRzRryqo
 『うんっ』

          魔法少女ほむら☆マギカ 〜私の居場所〜

  ――ピピピピピ。

  無機質な目覚めの時間を知らせる電子音が枕元で鳴り響く。
  八畳一間の和室に敷かれた布団の中で眠りに着いていた少女が、目を擦りながら起きだして枕元の目覚ましを止める。
  目覚まし時計のすぐ側に置いてあった眼鏡をかけ、少女は布団から抜け出すと、ふすまを開けて隣の部屋に移動する。
 「……ママ、今日も朝早くからお仕事なのね」
  ちゃぶ台の上に置かれたラップに包まれたおにぎりと置手紙を見て、少女は寂しそうに呟く。
  少女は洗面台で顔を洗って、通っているミッション系の中学校の制服に着替えると、部屋の片隅に置かれている仏壇に向かって口を開いた。

 「……おばあちゃん。今朝おばあちゃんの夢を見たよ」

  ――暁美ほむら13才。今はまだ、これから自身に訪れる数奇な運命を彼女は知らない。

  母親が作っていった味噌汁を温めて、おにぎりといっしょに食べてからほむらは常日頃服用している薬を飲んで、一息つく。

 「今日の私の運勢はっ、と。あっ、良い事があるかもだって」
  テレビの占いコーナーを見て、ひとり言を呟く。
 「あっ。今日の天気予報は、と」
  テレビのリモコンを操作していると、画面に再放送のアニメが映し出される。

 「うわあ……。懐かしいなぁ……」
  テレビに映し出されたそのアニメは昔、ほむらが大好きな女児向けの変身ヒロインアニメだった。
  テンポの良い軽快なOPテーマに合わせて、仲の良い友人達と主人公の日常シーン、主人公と後に恋仲になるケンカ友達の少年とのツーショット、変身して悪人に立ち向かう主人公の姿がテンポ良く映し出される。

 「……私もこんなふうになれたらいいのになあ」
  そう呟いた直後、画面左上に映っている時報に目が行くと、慌てて立ち上がる。
 「きゃっ!? もうこんな時間!!」
  ほむらは通学鞄を片手に大慌てで家を飛び出す。
 「行ってきます」
  誰もいない家に向かってそう呟くとほむらは通学路に向かって早足で歩き出した。

 「はあ……はあ……っ」
  少し早足で歩いてきただけなのに、ほむらは息も絶え絶えと言った風体でとぼとぼと通学路を歩く。

 「こ、ここまでくれば大丈夫だよね……」
  独り言を呟きながら歩いていると、見知った背中を見つけた。


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