103:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/08/31(金) 21:25:37.34 ID:HyuFfHdDO
マミ「早く隠れて!!」
気合い一線で放たれたマミの叫びに反応したのはさやかであった。
恐怖と驚愕によるショックから抜け出せず立ち尽くしてしまったまどかの手を掻き毟る勢いで引っ掴むと全力疾走、調度人間二人分程が隠れる事ができそうな大きなレンガの塊の後ろにまどかと自分を押し込んだ。
そして、開戦の合法は銃声として鳴り響いた。
─────Side クロ
クロ「だらっしゃああああ!!」
ヒュンっ!と、細長い棒が風を斬るような音が暗闇で響く。
クロは、自分の何倍もあろうかという長剣を振り回しながら全力で闇の中を走っていた。
当てずっぽうで、なんのプランもないような疾走劇だが、彼が剣を振り回すたびに、彼の背中にはまるで黒猫のような姿をした異形が骸として転がっている。
クロ「・・・そろそろ飽きてきたぞ、コレ。」
結界に閉じ込められてから、早20分程経った。
襲い掛かってくる、敵というのも見つかり、楽しみながら進んでいたのが、これがまた退屈だった。
同じ姿、単調な攻撃、そもそもヤワイ。
それを斬り捨てながら、走る。
暗闇の中には、目指すべき光は弱く。
時たま足を何かにぶつけながら進んでいる。
そもそも、あれはなんだったのだろうか。
一瞬だけ走ったノイズと、幻覚に幻聴。
あんな黒髪の女なんて見たことはなかった。
クロ(いや、ちげーな。見たことはある。ここに来た時に見た夢の中にいた女だ。)
いよいよ、きな臭いものを感じる。
明らかに、自分すらも巻き込んだ何かが起きている。
今までの、戦いからは想像もつかない何かが。
「ミー!」
左腕で抱え込んでいた子猫が声を張り上げた。
どうやら、彼は夜目は効くらしい。
クロ「扉?」
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