285:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/09/15(土) 16:55:03.72 ID:x4TlW7RDO
彼女をじっと見ているうちに、少し顔が赤くなっていることに気付いた。
急いで来たせいで暑いのだろうか?
そんなに、急ぐことはないのに。
さやかは優しい。
彼女の顔をマジマジと見ながらそう思った。
さやか「あ、あのね。恭介」
恭介「うん?」
さやか「そ、その」
彼女が何かを言おうとしたタイミングを見計らったように病室の外から、激しい破裂音と廊下を走る音が聞こえてきた。
『なんで最後にあんなこと言ったの!?』
『うるせー!とにかく今は逃げろ!!』
ギャーギャーと叫び声は近づいたかと思えば、凄まじい早さで遠ざかっていった。
恭介「なんだろう、今の?さやか・・・さやか?」
彼女もさぞ驚いただろうと思い、その顔を覗いてみると激しい苛立ちに耐えるような顔で、肩を震わせていた。
さやか「・・・あんにゃろ〜。やってくれるじゃない、良い雰囲気だったのに」
そして、何かボソリとつぶやいているようだったが、今一聞き取れなかった。
『そ、外だ!』
『馬鹿、止まるな!あいつどっかで狙ってやがるぞ!』
ついさっきの声の主達は、もう病院の外に出たらしい。
反響する大声が、ここにも聞こえてきた。
恭介「・・・さやか」
さやか「へっ?どうかした?」
考え事をしていたさやかが顔を上げた。
恭介「身体を起こしてくれないかな?」
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