297:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/09/17(月) 20:37:17.83 ID:4fvpPE0DO
まどか「うーん、気になるけどなぁ」
考えても仕方がない。
家に帰ったら本人に聞けば良いのだと割り切った時だった。
───自分の横を何かが通り過ぎた。
感じた違和感に、慌てて振り返るとそこにいたのは、人だった。
世間的には中年と呼ばれるような顔立ちをしている男性が妙に弾むような足取りで歩いていた。
ヨレヨレのスーツに、汚れた靴を着こなしたサラリーマン、その背中からは鼻歌も聞こえてくる。
しかし、その跳ねるような足取りは軽いというより、朧気で、そのまま倒れてしまってもおかしくないくらい希薄だった。
おかしくて、不気味なその男性から目を逸らせず、角をフラリと消えるように曲がっていくまで、まどかは立ち尽くしていた。
まどか「なんだったんだろう・・・今の」
姿が見えなくなるまで、妙に息もできなかったまどかは、大きく息をはいた。
ただの変質者なのだろうか、ひたすらに不気味で、怖気が走る。
今になって鳥肌もたつ。
不安になって子猫達を見てみると、先ほどの人間に対する恐怖からか震えていた。
まどか「かぐらちゃん、ほむらちゃん・・・」
もう大丈夫だよ、そういって身体を抱き締めようと近づいた時だった。
ほむら「みぎゃー!!」
まどかは、ほむらの尻尾を踏んだ。
いけない!と思って慌てて足を離したが、ほむらは五メートルはまどかから離れて警戒するように見つめている。
かぐら「ふーっ!」
が、もっと怒っていたのはかぐらであった。
身体をぐっと低く構え、まどかを鋭く睨み付けている。
まどか「か、かぐらちゃん?」
次の瞬間、ニャーっ!とかぐらはまどかに飛び掛かり、まどかはダッシュで逃げていった。
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