394:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/09/28(金) 14:09:27.65 ID:MbpXGHsDO
さやか編第三話
恭介「ははっ、なんですか、それって?」
説明にはなっていないが、黒猫の言葉に笑みがこぼれた。
こんな、あり得ない状況に置かれながら恭介は黒猫に対して、恐怖や嫌悪は全く湧いてこなかった。
妙に人間臭い黒猫の雰囲気は、とても受け入れやすいものだったからだ。
恭介「名前は何ていうんですか?」
そう言えば、ここまで話していながら、自己紹介をしていないことに気付く。
お互いに言葉という意思の伝達能力がありながら、これは礼儀に失したことをしてしまった。
しかし、たぶん目の前の黒猫は毛程も気にしてはいないだろうが。
恭介「すみません、名前はなんですか?」
クロ「クロ、だ。お前は?」
自己紹介にしても、人に名前を聴くにしても、左手で耳を掻きながら、という態度はあまり適当ではない。
しかし、まだ会ったばかりなのに、それが彼──クロの素なのだと、あっさりと受け入れることができた。
そういう猫なのだと、思わさせられた、というべきだろう。
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