441:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/10/01(月) 21:13:21.59 ID:Fs0Fl9oDO
クロが病院から鹿目宅までたどり着いたのは夕暮れ時であった。
別に大した用事もなければ、何かの感傷に浸るような事もなかった。
ただ、なんとなく遅くなった、これは人間にもよくある事ではないか。
扉の前に立つと、手をグンッと伸ばしてドアノブを握る。
この時間帯であれば知久もいるだろうし、鹿目嫁もいるはずだ、因みにまどかは調子を崩して今日は学校を休んでいる。
つまり、家に人があるなら鍵は開いている。
クロはそのまま、ドアノブを捻り扉を開けた。
クロ「ただいまーってか?」
少なくとも自分が喋れることを知らないであろう鹿目嫁・詢子がいる可能性があるなら、と小さな声でクロは呟く。
それに答える者はいないであろうことは分かっていたので、クロはそのまま家の中に入った。
「待てーー!」
『待て待てー!』
しかし、そんなクロの言葉が聞こえた訳ではないだろうが、大きな足音が近づいてきた。
大きな人間の足音が一つに、小さな獣の足音が一つ。
『うわああああ!』
いや、一つ。
念のために、四足歩行の姿勢をとったクロに、その足音と声の主が近づいてきた。
クロ「いっ?!」
一つは、虎猫ほむらの姿だった。
しかし、何かから逃げるように走り回る姿にクロは思わず声を上げてしまった。
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