639:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/10/20(土) 10:18:40.74 ID:pDYXvipDO
かぐら『ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい』
走っている間、ずっと耳元で聞こえる力ない呟きはいちいちほむらの胸を抉った。
それでも立ち止まるつもりはなかった。
ほむら(守るんだ。俺がかぐらを守る!)
それができなくて、何が兄貴分なのか。
ほむらは人間達がいるであろう場所に向かって走った。
恭介「さやか!どうしたの!?ねぇ、さやか!」
さやか「死んだ、アイツが?でも、それじゃあ、私は」
さっきから、さやかの様子がおかしい。
虚空を見つめて、二言三言誰かと話していたかと思えば、ついには崩れ落ちてしまった。
自分はと言えば、その拍子に手がすり抜けてしまい地べたに倒れ込んでいる。
痛みは勿論あるが、今は自分の事よりさやかの方が気がかりであった。
恭介「さやか、しっかりして!さやか!!」
さやか「……」
ダメだ、まったく耳に入っていない。
右手右足で身体をなんとかずらして、魔女を仰ぎ見る。
こんな時、最も頼りになる存在はそこでピクリとも動かない。
恭介「……クロさん」
うつむく、彼なしではあのような化け物を追い払うことなどできないだろう。
彼のような強さを持った者はここにはいない。
ヒーローなんて、どこにもいない。
奇跡も、魔法もありはしない事なんて、自分が一番知っているのに。
恭介「?」
と、うちひしがれている彼の視線の端っこにそれが写った。
クロが使おうとしていた銃器、それが少し遠いが確かにそこにある。
恭介「……よし」
恭介は行動を開始した。
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