89:最終的にはウィザードも良く思えるはず・・・ですよね、きっと
2012/08/27(月) 22:32:14.42 ID:vq70zBPDO
そこにあったものは、大きなマンションだった。
今は誰も住んでいない、見栄えも黒く煤けたマンション。
そこにいたのは女性だった。
会社勤めをしているのか、あまり派手めの服装ではないが、きっちりと着こなしたスーツ。
彼女は、屋上に立っていた。
ユラリ、フワリ、フラリ、そんな効果音がピッタリと似合うような、挙動だった。
しかし、それはそんな可愛らしい表現で表せられるような状況ではないことは理解できる。
身体の軸がなく、立っていても、すぐに倒れてしまいそうだ。
そんな彼女が、あんな屋上のヘリに立っている。
何をしようとしているのか、それが導く悲劇をその場にいる誰もが分かった。
さやか「落ちる!?」
まどか「ッ?!」
この場合、言葉を発することができただけ、さやかは幾分か冷静だったのかもしれない。
勿論それは、誇張の表現として取ってもいい。
しかし、隣にいたまどかは「あっ」とも「ひっ」とも取れる、息を飲む暇もないよいな悲鳴を上げてしまったところを見ると、さやかは状況を読むことはできていたととれる。
しかし、『彼女』の行動は、それらの二枚も三枚も上手だった。
マミは、突然、落ちていく彼女の落下地点と予測される場所に走りだす。
まどか・さやか「!?」
その事態に付いていけない二人は立ち尽くすだけであるが、そんな彼女達の目の前で、マミは光に包まれ、その姿を変貌させる。
マミ「お願い、間に合って!」
切迫した叫び、気合いとも呼べるが、切願とも呼べる一声と共に、光のリボンがマミから、飛び降りた女性に向かって飛んでいき。
まどか「やった!」
さやか「よっしゃ!」
見事に絡めとった。
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