912:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/13(木) 21:10:13.26 ID:XgwJ6scDO
追いすがるさやかを引きずるようにして、家の玄関の前で歩いた。
ニマニマといたずらっ子のような笑みを浮かべるさやかはやりずらいが、しかし彼女は今日のお客人の一人である、締め出す訳にはいかない。
まどか「ただいまぁ」
さやか「お邪魔しまーす!」
しかし、さやかもそこは物心ついてから人付き合いを十年と重ねてきたわけで、あっさりと切り替えて家の中に入ってきた。
さやか「あれ、やっぱりパパさんはいないのかな?」
まどか「あれ?時間帯としてはもう家にいるはずなんだけどなぁ……。もしかして今日の準備で足りない物を揃えに行ったのかも」
すっかり話題がそれた事に胸を撫で下ろしながら、後ろ手で扉を閉めた。
少し玄関から辺りを眺め回してみても廊下からいつもの柔らかい笑顔が現れる様子はない。
さやか「あれ、でも鍵閉まってなかったよね」
まどか「うん、言えばそうなんだけど」
あの父が『ちょっと出るだけだから』というだけで施錠を怠るはずがない。
だが、そうなると首をもたげてくるのは『もしや』の可能性である。
まどかは、スッと顔を真剣そのものに引き締めてさやかを見る。
そして、さやかまたまどかとほぼ同時に同じ考えに至ったのか深刻そうな顔でまどかに頷いてみせた。
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