過去ログ - 春香「ねぇプロデューサーさん?」
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2012/08/24(金) 01:45:35.80 ID:+gymnPO2o
私達の入れ知恵が思いのほか大きな効果をもたらしたと考えられる。
そうでないと、プロデューサーは置いておくとして、
小鳥さんのあの異常なまでのテンションの上がり方は説明がつかない。
「昨日の食事はまぁ良かったみたいですけどね」
「あっそうなの?」
「えぇ……今朝気が付いたんですけど、昨日プロデューサーさんがメールが来てて……」
だったら尚のこと、私の推測が正しいという可能性が高くなってきた。
昨日の小鳥さんの決意に満ち満ちた表情や、春香から電話で聞いたプロデューサーの様子。
それに事務所で春香と一緒に盗み見た、約束を交わす二人のやりとり。
まず普通に考えたら、それらから導かれる結果は食事に行くということ。
少し発展させたとしても、階段を一つ飛ばして恋人同士になるくらいのもの。
その予想を遥かに越えたということになると……二人は昨晩………。
もしそれを春香が知ったとしたら、血を見ることになるわね。
それがプロデューサーの血か、春香の鼻血か、もしくは小鳥さんの……おっと!
「食事の後に何か……う〜ん………」
「春香、もうその辺にしときましょ」
「え?」
「ほ、ほら! 詮索はしないほうがいいじゃない?」
「でもでも! 絶対おかしいですってあの二人!」
「いいからいいから………」
謙遜しあっていた二人の間に、どういう展開があったにせよ、
いつまでも他人の色恋沙汰に首を突っ込んで、干渉し続けるのはナンセンス。
遠目から優しく見守るというのが一番よね。
「だから春香も探偵の真似事はやめて………」
「二人とも、どこまで行ったんですか!?
さぁアルファベットで! さんにーいちキュー!」
「コラー!!」
春香はいつの間にか二人に近づき、エアマイクを握ってインタビューを始めていた。
当の二人は目を見開いて、アンポンタンポカンといった表情で春香を見返している。
「はるか! やめなさいっ」
「だってぇ〜」
春香を羽交い絞めにしつつ、後ずさりする。
フグに負けず劣らずな膨れっ面を晒しながら、春香は手足をバタつかせて抵抗した。
「ウォッホン!」
朝の挨拶以来、一貫して黙っていたプロデューサーがワザとらしく咳払いをした。
残りの三人が一斉に、口元に握りこぶしを近づけたプロデューサーに注目する。
俯いてなにやら言葉を考えている様子のプロデューサーは、やがて顔を上げると、
恥ずかしそうにこめかみ辺りを掻きながら、目を泳がせつつ口を開いた。
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