過去ログ - 春香「ねぇプロデューサーさん?」
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67:2/5[saga]
2012/08/24(金) 02:02:19.54 ID:+gymnPO2o
プロデューサーさんと恋仲になる可能性。

限りなくゼロに近くて、頭に『不』の字を冠するようなものだろうけど、
そのほんの少しの可能性が存在している所為で、
プロデューサーさんに対する想いがいつまで経っても消えてくれない。

せっかく諦めがついたのに……
せっかく自分の中で終わらせることが出来たのに……。

だから、私にとって辛いことかもしれないけど、
プロデューサーさんと小鳥さんの幸せそうな姿が見たかった。

その姿を見ることで、私は本当の意味で
プロデューサーさんを諦めることが出来ると思った。

…………それは私のワガママなのかな?

「ねぇプロデューサーさん……今、幸せですか?」

そんなことを聞く私は、今どんな顔をしているんだろう?
悲しそうな顔? 嬉しそうな顔? それとも、怒った顔をしているのかな?

「そうだなぁ……幸せかもな」

「かも……ですか」

「いや、幸せだよ」

笑うでもなく、怪訝な顔をするでもなく。
プロデューサーさんはハッキリとした口調でそう答えた。

それからしばらくの間、車内に沈黙が充満し、
いつもは気にならないエンジン音が、それまでよりも大きく聞こえた。

「春香はどうなんだ?」

「え?」

「幸せか?」

プロデューサーさんは表情も声色も変えることなく、ふと私に尋ねてきた。
どうして今の私にそんなこと聞いてくるかなぁ……プロデューサーさん。

「それは……わかりません」

「そうか」

「だって、私はその幸せを掴み取るために今頑張ってるんですもん
 だから今が幸せかどうか分かるのは、まだずっと先のことなんですよ多分」

「確かにな」

「だから、今はわかりません」

一つだけ確かなのは、プロデューサーさんのことがやっぱり大好きだということ。

ただその意味合いが以前とは少しだけ違っている。

これは恋愛心理として当然のことなんだろうけど、
今まではプロデューサーさんにも私を好きになって欲しかったし、
他の人にはプロデューサーさんのことを好きになって欲しくなかった。

でも最近は、小鳥さんのことが好きなプロデューサーさんも、
プロデューサーさんのことが好きな小鳥さんも、同じように好きになれた。
だから私は二人を応援するし、力になりたいと言ったのは本心からだった。


――――そう思っていた。 そう信じていた。


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