過去ログ - 春香「ねぇプロデューサーさん?」
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66:1/5[saga]
2012/08/24(金) 02:00:19.18 ID:+gymnPO2o
【乙女よ大志を抱け】

移動中の車内ですることといったら、プロデューサーさんと軽く打ち合わせをするか、
街ゆく老若男女や老若犬猫など、それぞれの営みの断片を眺めるか、
心の中でアレコレと考えを巡らすか……。

プロデューサーさんは何を考えていたのか、急に頑張るぞと意気込み始めた。
何を頑張るのか尋ねてみると、仕事も恋愛もそれ以外も、すべてを頑張るらしい。

あんまり張り切って肩に力を入れすぎるのは良くないような気もするけど、
私もプロデューサーさんに負けないように、頑張らないといけないな。

「ただ……恋愛に対しては頑張り方がわからないんじゃないですか?」

「痛いところを突いてきますね春香さん」

分かりやすい性格をした私の、分かりやすい恋心。

それに気付けなかった程、鈍感なプロデューサーさんには、
ともすれば思春期女子よりも扱いづらい“お年頃”の女性は難易度が高すぎる。

「女心やなんかで、分からないことがあったら相談してくださいね♪
 ……あんまり役に立たないかもしれませんけど、私だって力になりたいですから」

「あぁ、ありがとな」

「どういたしまして」

出来うる限りの笑顔で答えると、プロデューサーさんは
何度目かの赤信号が青に切り替わり、私から 『青ですよ』 とツッコまれるまでの間、
何故かチラチラと私を見て、顔色を伺うような視線を送っていた。

「なぁ春香……どうしてなんだ?」

不意にプロデューサーさんが、私にそう尋ねてきた。

すかさず 『何がですか?』 と言葉を返してみると、
ちょっとしたタイムラグの後、強くもなく弱くもなく、
青空を漂う雲のようなフワフワとした口調で話し始めた。

「どうして告白させたり、プロポーズをさせようとしたり、
 俺と小鳥さんの仲を取り持つようなことをするんだ?」

プロデューサーさんは本当に不思議そうな顔をした後、
急に慌てるような素振りを見せ始め、

『別に迷惑してるわけじゃなくて、ただ単に疑問に思っただけだぞ!』

そう念を押した。

「それは……アレですよ」

「アレ?」

「可能性がある時点でアウトなんです」

「可能性?」

「はい」


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