29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/24(金) 20:31:23.64 ID:NZSihzP+o
――24日目
『では、次のニュースです……』
時折、涼の気まぐれで、壁のモニターにテレビ番組が映されることがある。リアルタイムなのかどうかもよくわからないが、外の世界の刺激は私をわずかばかり慰めてくれた。
ただ、もう最近では涼と私の失踪に関するニュースを聞くことはほとんどない。ワイドショーなどでも取りあげられることが無くなっているようだ。
たぶん、警察はこの場所を見つけることなく、捜査は暗礁に乗り上げることだろう。
そのことに、私は複雑な感情を抱いている。
誰かに助けて欲しいという願いはある。だが、これには恐怖もつきまとう。社会復帰など果たして出来るものかという感覚が、この願いを素直に認めようとしない。
もうこのままでいいのだという諦めの気持ちもあった。これは、きっと贖罪の気持ちから。
そして、見つけて欲しくないという薄暗い欲望も心の奥底で蠢いている。涼と私と、二人が交わす情交だけという生活に慣れきって、この鳥籠から出たくないという心情が私の中で生まれているのだ。
見方を変えれば、この生活は実に安穏としている。
放っておいても食事は――しかも涼が腕を振るう美味しいごちそうが――出て来るし、することと言えば、肉の快楽を貪るか、涼とよっかかりあって睦言を語り合うかくらい。疲れれば眠り、自然と目を醒ましては、またお互いを求める。
その繰り返し。
私はもはやなにも考える必要はなく、涼が与えてくれる命令に従えばいい。
どんな恥ずかしいことも、どんないやらしいことも、涼が命じるのだからしかたないと自分に言い訳して、とことんまで追い求められる。
お尻の穴を性器として使い、そこから快感を得ることにももう抵抗はない――どころか進んでそれを求めたいくらいだ――し、涼の精液どころかおしっこを飲ませてもらうのもお仕置きというよりご褒美になっている。
私は彼の与えてくれる喜悦にただただ耽溺していればいい。
この一室は涼が用意してくれた、私のためのディストピアなのだから。
狂っている、と自分でも思う。
でも、それでいいのだ。
もっと狂わないといけない。
あの子の横に立つためには。
「おはよう、律子姉ちゃん」
涼が、満面の笑みを浮かべながら、部屋に入ってきた。彼はじろじろと私の体を眺めやり、そして、頷く。
「そうだな、今日はオナニーから始めようか」
涼の言葉に私は膚を桜色に染めながら、床に座り、恥じらいを込めた動作でゆっくりと脚を広げて行く。
つるつるに剃り上げられ、奴隷の焼き印を入れられた恥丘を服従の証として涼に向けて突き出し、私はそこに指を伸ばす。
さあ、今日も悦楽の一日が始まる。
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