過去ログ - 男「銀河鉄道は」女「夜の街に」
1- 20
13:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/27(月) 03:01:18.93 ID:87tC1tni0


四、ケンタウル祭の夜


仕事を終える頃にはもうすっかり夜遅くになっていて、
男は冷たい両手を上着のポケットに入れて暖めながら、檜のまっ黒にならんだ町の坂を下りていた。
坂の下に大きな一つの街燈が、青白く立派に光って立っている。

すると後ろから小さな男の子がかけ足で降りてきて、男を追い越していった。

男(あ、活版所に居た子だ。)

どんどん電燈の方へ下りて行くと、さっきまでばけもののように、長くぼんやり、
うしろへ引いていた男の子の影ぼうしは、だんだん濃く黒くはっきりなって、足をあげたり手を振ったり、男の子の横の方へまわって来た。

男がそれを遠くから眺めていると、えりの尖ったシャツを着た小さな影が電燈の向う側の暗い小路から出て来て、ひらっと男の子とすれちがった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
136Res/104.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice