44:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 00:42:14.17 ID:bOaug2Ec0
だんだん近付いて見ると、一人のせいの高い、ひどい近眼鏡をかけ、長靴をはいた学者らしい人が、手帳に何かせわしそうに書きつけながら、鶴嘴をふりあげたり、スコープをつかったりしている、三人の助手らしい人たちに夢中でいろいろ指図をしていた。
「そこのその突起を壊さないように。スコープを使いたまえ、スコープを。
おっと、も少し遠くから掘って。いけない、いけない。なぜそんな乱暴をするんだ。」
見ると、その白い柔らかな岩の中から、大きな大きな青じろい獣の骨が、横に倒れて潰れたという風になって、半分以上掘り出されていた。
そして気をつけて見ると、そこらには、蹄の二つある足跡のついた岩が、四角に十ばかり、きれいに切り取られて番号がつけられてあった。
「君たちは参観かね。」
その大学士らしい人が、眼鏡をきらっとさせて、こっちを見て話しかけた。
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