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486:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/11/06(火) 22:46:08.17 ID:IZBoRVWYo

 僕たちはその晩随分遅くなってから結局僕の部屋のベッドで一緒に寝ることにした。こ
れまでも明日香が僕のベッドに潜り込んでくることがあったので、別にそれは敷居が高い
ことではなかったし。

 ただこれまでと違って明日香は最初から僕に密着して抱きついたので、僕は少し混乱し
た。変な気持ちがなかったといえば嘘になる。今までの兄妹としての仲直りからの延長上
で自然に付き合い出したような僕たちだったけど、正式に恋人同士になってから一緒に寝
るのは初めてだった。

 長年一緒に連れ添った夫婦みたいに、こいつとの間には新たな発見はないと思っていた
のだけど一緒にベッドに入って抱き付かれるとこれまで明日香に対しては感じなかったよ
うな感覚が湧き上がってきた。

 でもここは自制すべきところだった。飯田に襲われかかった明日香に対してそういうこ
とを求めるわけにはいかない。

 でも体の反応の方は素直だったので僕は明日香がすやすやと寝息を立てた後もしばらく
は天井を見上げて自分の興奮を収めようと無駄な努力を重ねていたのだ。それでもいつの
まにか僕は寝入ってしまったようだった。

「奈緒人君起きてよ」

 僕が目を覚ますとカーテンを閉め忘れた外の景色が目に入った。雪は小雨に変わってい
るようだった。僕は隣で横になっている明日香の柔らかな肢体を再び意識しながら目を覚
ました。

「・・・・・・何で君なの?」

 結局、明日香は僕のことをお兄ちゃんでもなく呼び捨てでもなく奈緒人君と呼ぶことに
決めたようだ。

「だって呼び捨てって照れくさいじゃん」

 奈緒人君だって呼ばれる方にしてみれば十分に照れくさい。

「・・・・・・なんでお兄ちゃんが赤くなるのよ」

 思わずお兄ちゃんと呼びかけてきた明日香の顔も真っ赤でそれが少しだけおかしかった。

「お兄ちゃんのほうが呼びやすいならそれでもいいよ」

「いけない。奈緒人君だった」

 明日香が笑った。

「まだ十時前だけどもう起きる?」

 今週いっぱいは明日香は医師から自宅療養を指示されている。その間は僕も学校を休む
つもりだったから特に早く起きる必要はなかった。特に昨日は夜更かししていたのだし。
自堕落にいつまでも寝ているつもりはないけど、明日香はまだ怪我だって癒えていないの
だから、何も急いでベッドから出なくてもいい。


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