過去ログ - ビッチ
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702:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/05(水) 23:07:13.11 ID:Upuk+rYRo

 もうこれは奇麗事では済まない。この行為は叔母さんを慰めたいとかそういうことでは
全くない。叔母さんを抱き寄せるところまではそう自分に言い訳できたかもしれないけど、
叔母さんの唇を奪ったのはどう考えても衝動に身を任せたからだ。それも性衝動以外には
説明のつかない理由で。

 僕は叔母さんを僕の口と腕から解放しながら落ち込んでいった。

 明日香に責められるたびに叔母さんに対しては恋愛感情なんてあるわけないだろと言い
訳していたのは本心からだった。でも叔母さんの体に性的な興味が全くなかったかという
と、あの雨の日に叔母さんの濡れた肌を覗き見た頃からは、正直全くないとは言い切れな
くなってしまっていた。

 僕から腕を離して体を小さくして俯いている叔母さんの方を僕は見た。叔母さんの目に
涙が浮かんでいるのを見た僕は自分の無分別な行動を後悔した。

 今のキスは何だ。

 まるで一方的に叔母さんの口を犯しているようなあれは何だ。明日香の許容範囲だって
超えていることは間違いない。そもそも明日香は大切な叔母さんを慰めるためならという
前提で僕に話をしていたのだ。決して叔母さんを泣かせて昨日に引き続き叔母さんに同じ
ような苦痛や恐怖を与えるためなんかではない。

 それなのに今のキスは僕の叔母さんに対する歪んだ性衝動を押し付け、再び叔母さんの
心を傷つけただけではないか。

 これだけのことをしておいて自分勝手なことに、僕は気分が悪くなってきた。一瞬の愚
かな行動のせいで叔母さんを傷つけただけではなく、自分に対しても新しいトラウマを生
み出してしまったのだ。僕はソファに座っていることができずに床にずるずると倒れこん
でいった。

 そのとき叔母さんが僕の様子に気が付いた。まだ濡れた瞳をそのままにして叔母さんが
僕を抱えた。

「大丈夫? しっかりして奈緒人」

 その声は泣いている表情とは裏腹にしっかりしたものだった。僕は叔母さんに抱きかか
えられてソファに横にされた。すごく自分勝手な感情だったけど、僕は叔母さんに抱きし
められていることに不思議な安心感を抱いた。フラッシュバックめいた症状が収まってい
くのを僕は感じた。


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