過去ログ - 【咲-saki-】京太郎「俺がギャルゲ主人公?」恭子「めげるわ」透華「……その4っ!」
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17: ◆LA9PoGiCNE[saga]
2012/09/01(土) 21:50:10.14 ID:+hu+k/BHo
憩(――――――――ちょう背伸びしたら口ひっついてまうやんーーーー!?)

京太郎「―――――――」(ギリギリ……

 憩が顔を上げたことでさらに接近した唇を回避するため、首を限界まで伸ばしている京太郎の努力が涙ぐましい。

憩(……だからって、ここまで必死に避けてんのはどーか思うけどね)

京太郎「あ、の……?」

憩「――――京太郎君は嫌?」

 首を伸ばしたままの京太郎の目を真っ直ぐ見つめて聞いてみる。

京太郎「え、嫌ってどういう意味……ええ!?」

憩「――――」

 狼狽する京太郎を暫し見つめた後、憩は静かに目を閉じて――――

京太郎「うおっ、眩しッ!?」

憩「…………え」

 ガボンッ、と薄い金属板の震える音と共にロッカーの中に光が溢れた。
 逆光に目が眩むが、すぐに明るさに慣れる。振り返った先の視界に立っていたのは、ゴシックロリータ風の服と、左目を隠すリボンや包帯に身を包んだ対木もこ。

もこ「…………」

京太郎「――――」

憩「――――――――」

 沈黙が痛い。
 そういえば自分達はかくれんぼをしていたなあ、と今更ながら思い出す京太郎と憩に、もこは感情の窺えぬ顔――――いや、違った、子供が見ればひきつけを起こすような満面の笑みを浮かべてくれた。

もこ「――――――――♪」(ぎひっ!!

京太郎「ヒイィッ!?」

憩「も、もしかして……」

もこ「〜〜〜〜♪」(ブツブツブツブツ

 最後に残ったロッカーを開けずに去ったのはもしや、と考える憩。

京太郎「み、見つかっちゃったことだし、戻りましょうか……」

憩「う、うん、そやね……」

 真実を知るのは、凶笑と呼んで差し支えない笑みを残して背を向けるもこのみ。

憩(ちょっと……惜しかったかもしれんね)

 喉元過ぎればなんとやら。
 次、同じ状況になったら今度は躊躇わないでいこうと決心する憩であった――――


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