49: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2012/09/12(水) 23:47:42.58 ID:N0EcB9ms0
携帯電話が物的な重要証拠となるためには、二つの条件をクリアしなければいけない。
一つ、携帯電話の中に重要な証拠が残されていること。
二つ、それは誰しもがわかるような形で保存されていること。
前者は語るまでもないが、問題は後者である。携帯の落とし主――名前がないためA君とする――は、すぐに携帯電話を落としたことに気がついただろう。
そして引き返すが、そこには携帯電話がない。すぐに彼は落としたことに気がつくはずだ。
携帯電話にはロックがかかっていなかった。当然A君はそれを知っている。落とし主のプロフィールを確認するために、携帯電話を改めるくらいのことは、する人も少なくはないだろう。現に俺はそうだった。
A君は犯罪行為が露出するのを恐れた。なぜならそれは、誰もがそれとわかりうる形で携帯電話の中に証拠が残っていたから。プロフィールが未記入だとして、どこから脚がつくかはわからない。
本来ならば書店に落し物として届けるのが容易だ。携帯電話をなくしたことは、ほどなく彼も気が付いただろう。書店に足を戻したのかもしれない。しかし、そこに携帯電話は届いていない。
「なぜなら、ホータローが持っているから」
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