838: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:54:30.06 ID:Bq5OdWnm0
教室中の視線が俺に集まる。
無理も無い、授業中なのだから。
千反田は教室の隅で、真面目に授業を聞いていた様だった。
俺に気付き、少しの間……目を丸くしていた。
そして俺はそのまま千反田の席まで駆け寄る。
奉太郎「……とにかく、来てくれ」
える「え、お、折木さん?」
奉太郎「早く!」
俺はそう言うと、千反田の手を取り、走り出す。
廊下に出た所で教室の中から教師の怒号が響いてきた。
……だが、関係ない。
奉太郎「走るぞ!」
える「え、は、はい!」
未だに千反田は状況を飲み込めていない様だったが……後でゆっくりと話せばいい。
とりあえず今は、ここから離れなくては。
久しぶりに握った千反田の手は、柔らかくて、しかし冷たくて。
どこか、暖かい気がした。
第26話
おわり
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