859: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:12:26.77 ID:r8l++/tV0
奉太郎「……という訳だ」
奉太郎「本当に、すまなかった」
俺は語彙が少ないとは自分でも思っていない、しかし。
860: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:12:58.12 ID:r8l++/tV0
……だがやはり、苦しいな。
たった一つの言葉が、ここまで人を苦しくできるとは知らなかった。
だが、千反田は……もっと苦しかったのだろうか。
861: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:13:27.21 ID:r8l++/tV0
える「……泣いて、いるんですか」
そういう事か。
奉太郎「……」
862: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:13:55.00 ID:r8l++/tV0
える「あの……折木さん?」
俺はようやく、千反田の方に顔を向ける事ができた。
奉太郎「……うっ」
863: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:15:06.16 ID:r8l++/tV0
奉太郎「……ふううう」
思わず、体から力が抜ける。
える「……私、本当に辛かったです」
864: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:15:32.52 ID:r8l++/tV0
える「もう、いいですよ」
える「最後にはちゃんと、こうなりましたから」
える「そ、それとですね。 一つ質問です」
865: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:16:02.17 ID:r8l++/tV0
奉太郎「千反田」
える「……はい」
千反田も俺の言おうとしている事に気付いたのか、俺の顔を正面から見つめる。
866: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:16:31.93 ID:r8l++/tV0
内心は、もうこれ以上ないくらいに緊張していた。
……これは本当に、省エネでは無い。
たったこれだけの言葉を言うのにも、俺の想定を遥かに上回る量のエネルギーが必要だった。
867: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:17:00.55 ID:r8l++/tV0
そう言った千反田の顔は、今まで見た千反田の顔のどれよりも。
綺麗で。
可愛くて。
868: ◆Oe72InN3/k
2012/09/28(金) 23:17:45.51 ID:r8l++/tV0
える「あ、折木さん」
奉太郎「ん?」
える「喫茶店に、行きませんか?」
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