過去ログ - 【咲安価】京太郎「スマブラで竜吟虎嘯……だと……?」照「みっつめっ」【白糸台】
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598:[saga]
2012/09/16(日) 22:03:52.33 ID:3dQ9IuF5o
【???・???・???】


ただ、二刀を振るう。
ひたすらに、ひたむきに。
それだけが日常で、私の常識だった。


かつてとある武士が時の天皇陛下に与えられた姓、それが新免。
その誇り高き名も、後の戦国の世にて尼子氏に討たれ、その尼子氏も毛利氏に討たれ、戦国の混沌に飲まれ消えたかと思われた。
だがその名は、後の世にてとある男により天下にその存在を知らしめる事となる。



新免武蔵守藤原玄信―――人呼んで、宮本武蔵。



二天道楽の号を持ち、天下の強者ことごとくを打ち倒せし者。
この国で知らぬ者は居ないと言える程の、伝説の武士。
古今東西無二無双の至高の剣士。


私達は、その子孫・・・らしい。
家系図を見せて貰った事はあるが、正直眉唾だ。
私は頭があまりよろしくないので、よく分からなかったから。

私達は、ご先祖様を敬愛しその技を受け継ぐためにこの地にて剣を振るい続けねばならないのだという。
千、万、いや、10年以上振り続けた今の私なら、いずれは億に届くかもしれない。
それほどの気の遠くなる程の数、気の遠くなる程の年月、私は剣を振り続けた。



だが、ある時、ふと思った。
私は・・・生きていない。
いや、生まれた時からこの生き方を続けている以上、生まれてすらいないのだろう。

ゆっくりと緩慢に死んでいく人形。
鞘に納められたままただ朽ちていく刀。
それが今の私だ。


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