過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
1- 20
592:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/24(土) 14:45:20.31 ID:sIBdVn+so

「いいから早くその子をどうにかしてやってよ」

 うんざりしたように彼は言った。

「さっきからずっとしんどそうだ。見てて落ち着かない」

 彼はそこまで言ったあと、「そしてさっさとここから追い出しちまえよ」とでも言いたげに顔をしかめた。たぶんそう見えただけだろう。

「サボり魔にしては珍しく建設的な意見だ」

 そこで養護教諭はわたしの体調について詳しいことを訊ねはじめた。
 とりあえず薬を飲んでベッドで休んでいたら、と彼女は言う。
 それでも体調がよくならなかったら早退して休みなさい。わたしは二つ目のベッドにもぐりこんだ。
 ひんやりとしたシーツの感触がよそよそしい。

 保健室の中はゆったりとした空気に変わった。他人事。春先の空気は冷たくて寒いくらいだった。
 石油ストーブが音を立てている。

 ここは居心地のいい空間だなぁとわたしは思った。その日からわたしは頻繁に保健室に通うようになった。
 それはつまりケイくんと会う機会が増えたということだった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
879Res/670.75 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice