過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
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681:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:11:39.79 ID:yWTuIqKIo

「んーとね」

 と"わたし"は少し子供っぽい口調で言った。

以下略



682:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:12:07.26 ID:yWTuIqKIo

"わたし"は口籠る。
 わたしは考える。

 でも、そんなはずがないのだ。
以下略



683:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:13:02.12 ID:yWTuIqKIo

 だって彼女の見た目は、わたしとほとんど同じだった。
 でも、この年齢まで育つことができるのは世界aのわたしだけ。
 世界bのわたしは、もっと幼い頃に死んでしまうのだ。

以下略



684:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:13:28.80 ID:yWTuIqKIo

「ひょっとしてあれかな。この状況は、自分の内面の思考が視覚的に表現されてるみたいな、映画的手法だとか」

 実際にそんな手法があるのかどうかはしらない。

以下略



685:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:13:55.13 ID:yWTuIqKIo

 頷いただけで、"わたし"はそれ以上話を広げようとはしない。
 なんなんだかよくわからない。

「じゃあ、わたしの内面ってことで。じゃあ、さ、ねえ、"わたし"」
以下略



686:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:14:33.31 ID:yWTuIqKIo

「サウナ、出ようか」

 立ち上がって促す。バスタオルで体を隠しながら、"わたし"は立ち上がった。

以下略



687:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:15:11.48 ID:yWTuIqKIo


「迷ってるんでしょう? 自分がすることに意味があるのか? それをしてもいいのか?」

 そうでしょう、と“わたし”は言う。
以下略



688:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:15:45.00 ID:yWTuIqKIo

「こんなことを言ったらなんだけど、ずるい」

 それっきり“わたし”は黙っていた。わたしも自分で、そのことには気づいていた。
 そうだ。 
以下略



689:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:16:11.52 ID:yWTuIqKIo

「でも、できないんだよね」

「うん」

以下略



690:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:16:59.44 ID:yWTuIqKIo

「でも、死んじゃったもんは仕方ない」

 だから、仕方ない。
 仕方ないのに、納得できなくて、こんなところまできた。
以下略



691:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 14:17:25.45 ID:yWTuIqKIo
つづく


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