過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
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758:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/23(日) 15:15:02.67 ID:ox1jzL0Fo

「きみはとにかく僕の目の前に現れさえすればよかった。僕はきみのことを疑ったかも知れない。
 でも、もしきみが現れれば、僕はさっきと同じ質問をきみに投げかけた。
 だから、結果的にきみの言葉を信じただろうと思う」

「そんなの……思いつかなかっただけだよ。信じてもらう手段を思いつかなかったから」

「――本当に?」

 お兄ちゃんの表情は、とても真剣だ。なのに、どこか冷めている。
 
「違うんじゃないのか。信じてもらう手段を、考えもしなかったんだろ?」

「……どういう意味?」

「たとえば、"もうひとりの僕"を利用して、常軌を逸した状況を僕に信じさせる手段もあった。
 さっきみたいに、僕たちしか知りえない情報を知っていると示唆することで、僕を信じさせる手段もあった。
 他にもいくつか手段はあるはずなんだ。にもかかわらず、きみは思いつかなかった」

 でも、と彼は続ける。

「手っ取り早いのは僕に会いに来ることなんだ。きみは本来なら、そこにもう少し執着していてもいい。
 つまり、きみは本当は、僕に会いたくなかったんだ」




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