過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智紀「……その５」【龍門渕】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智紀「……その５」【龍門渕】

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35: ◆0CXAHEj7Mc[sage]
2012/09/11(火) 20:06:37.04 ID:7T2PWi8b0
衣「な……っ」

大敗。

とられたものを取り返そうと、とられたものを取り返そうと、泥沼にはまって。

点を点を点を!!

でも全てとられる。

……そして全て消えた。

払えるものは何も無い。

衣「ばか……なっ」

いくら月の光が弱いとはいえ衣が有象無象に負けるのか。

このような名も知れぬ男供に負けるのか。

衣「……う」

衣「うそだっ、ずるいぞ貴様ら!!」

衣「そうだ、イカサマをしていたに違いない!!」

敵1「おいおい、嬢ちゃん。言いがかりはよしてくれよ」

敵2「俺達は真剣にやっていたというのにイカサマはひどいな」

衣「だって……だって衣が負けるはずが――」

ヤクザ「――衣ちゃん」

こめかみに冷たいものが当たる。

こんな感触衣は知らない、そろりと後ろを振り向くと、銃をもった男が。

衣「ひ……っ」

ヤクザ「おいおい嬢ちゃん、言ったはずだぜ?」

ヤクザ「何があっても文句はいわねぇって」

衣「……っ」

ヤクザ「……どうする、まだ言い訳するか?」

衣「……」ﾌﾙﾌﾙ

無言で首を振った。

……しかし、そうなると衣にはもう払えるものがない。

衣はどうなってしまうのだろうか。

彼の顔がまるで走馬灯のように浮かんでは消えていく。

……こんなことしなければよかったのかな、と涙ぐむ衣に。

ヤクザ「……金が欲しければ、簡単に手に入る方法があるぜ?」

天使の囁きが聞こえた。

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