過去ログ - 梓「けいおん!after story?」
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991:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/11/23(金) 04:08:25.01 ID:Il9WV7Tmo
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「……」


彼が、いつもにもまして、不機嫌そうな目つきと歩き方で、3限が終わった後の休憩時間に教室へと入ってきた。

そんな彼の姿を見てクラスの生徒達は、一度蔑むような目で見ると、また自分達の会話へと戻っていった。

それが、ひどく悔しいけど、結局私も彼らになにも言えなかった。



…彼と出会ってから、何日かが過ぎた。

そして、彼についてわかった事、その1。

彼は、あまりこの高校の生徒によく思われていないみたいだ。



「見ろよ、今日の岡崎。なんて目ぇしてるんだよ」

「はは…。人でも殺してそうな目だよな」

「ばっか。言うなよ。…聞こえてたらお前がやられるぜ」

「…はは、んな訳ないだろ。いくらなんでも」

「…それがあるんだよ。普段はおとなしくても、あいつ、急に切れたりするんだぜ?」

「去年だって、一昨年だって、あいついきなり教室でさ……」


そんな会話が聞こえてくる。

…聞きたくない。

だって、皆誤解している。

確かに目つきは悪くて、口も悪くて、意地っ張りだと思う事はあるけど、彼は決して根っからの悪人なんかじゃないから。

けいおん部の手伝いもしてくれたし、なによりも私の事を励ましてくれたから。



「岡崎君、おそよう」

「…おそようってなんだよ…」

「だって、今日も遅刻だよ?……おはよう、って時間じゃないなって」


………

……




…彼は、変わっている。

私にとって、彼は放っておけない人だった。



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