162: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/17(月) 13:54:04.80 ID:TvJv0Pak0
俺と千反田は歩きながら話していた。
千反田が何処へ行っていたのかと言うと……。
何のことはない。
俺が手洗いへ行ったあと、千反田は迷子を見付けた。
その子と一緒に、親を探していたのだと言う。
親を探しながら迷子センターへ向かい、放送で呼び出してもらった。
幸い親はすぐに迎えに来て、千反田はいたく感謝されたのだと言う。
千反田を探している途中で聞いた、あの放送。あれがそうだったのだろう。
知ってみれば、なーんだ、という感じだ。
その後千反田は元の場所に戻ったが、俺がいなかったので、俺と同じように探し回ってたらしい。
運悪く、すれ違っていたのだろう。
千反田が立ち止まった。
える「あの、折木さん。本当にごめんなさい!」
千反田がペコリと頭を下げる。
える「心配、しましたよね? わたし、一つのことに入れ込むとつい周りが見えなくなってしまって……。
本当に何とお詫びしたらいいか……、ごめんなさい……」
千反田の眼が潤んでいる。千反田を泣かせるのは俺の本意ではない。
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