43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/09/11(火) 20:31:40.48 ID:La4hkDje0
千反田はそこでまた、顔を曇らせた。
胸が少し、チクリと痛んだ。
える「それは……。
44: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:32:21.34 ID:La4hkDje0
生唾を飲み込む。二人の間に緊張が走る。
える「わたしが泣いたのは……、わたしが折木さんのことを好きだからです。
折木さんの言葉が、悲しかったからです!」
45: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:35:09.33 ID:La4hkDje0
何てことだろう。俺は自分のことしか考えていなかった。
決して望んだことではなかったのに。
俺がしたことは、目の前の少女を泣かせ、あまつさえ、秘めていた心の内を白日の下に曝け出すことだった。
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/09/11(火) 20:35:48.81 ID:La4hkDje0
10分ほど経った。
俺はまだ呆けていた。
千反田は既に泣き止み、今は鼻をかんでいた。
47: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:36:31.80 ID:La4hkDje0
奉太郎「すまん、千反田。やっぱり俺は馬鹿だった」
える「折木さん、それは……」
奉太郎「いや、言わせてくれ。本当に自分でも呆れるくらいなんだ。
48: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:37:33.58 ID:La4hkDje0
奉太郎「さっきお互い、今まで通り付き合おうって言ったな。
あれは無しだ」
途端千反田の顔が曇る。
49: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:38:12.29 ID:La4hkDje0
見ると千反田は深呼吸をしている。
何やってるんだ、と言おうと思ったら千反田が先に口を開いた。
える「本気、ですか?」
50: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:38:43.82 ID:La4hkDje0
本当なら、胸でも貸すべきなのだろうが、それはすごく照れ臭い。
ええい。俺は千反田の両肩を掴んだ。
奉太郎「ちっ、千反田! その、俺は……」
51: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:39:16.57 ID:La4hkDje0
しばらく経って、千反田は泣き止んだが、まだ俺の腕の中にいた。
このまま放してしまうのは、何だかもったいない気がする。
俺は少し千反田を抱く腕に力を込める。
52: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:39:50.67 ID:La4hkDje0
そろそろ下校しようかというときになって、千反田が言った。
える「ねえ、折木さん。キス、しませんか?」
奉太郎「はあっ!?」
53: ◆axh.jP1Twpjg
2012/09/11(火) 20:41:10.26 ID:La4hkDje0
ここまでが前回の分
ご飯の時間なので、新しいのはまた後ほど投下します
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