過去ログ - える「折木さんも…ご経験がおありなんですか?」奉太郎「」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/09/16(日) 04:21:05.69 ID:2r6A/1tO0
 ◇ ◇ ◇

「……以上だ」
 話し終えると、俺は視線だけを動かして千反田を見、そして不思議に思った。てっきり、落ち込んだ顔をすると思ったからだ。彼女は口元に指を当てて、首を傾げている。俺の説明が悪かったか?
「あの、折木さん」
「なんだ?」
「遠垣内さんが、薬品金庫に人に見られたくないものを隠していた、というのは分かりました。ですが、私、まだ気になることがあるんです」
「どういうことだ」
「私、折木さんのお話を聞きながら、思い返していたんです。先ほど、遠垣内さんは「折木君によろしく言っておいてくれ」、とおっしゃっていました」
「それがどうしたんだ?」
「些細なことかもしれませんが、折木さんの名前を呼ぶとき、「折木」の後少し間があってから「君」を付けたんです」
「それは相手がお前だから呼び捨てにしなかった、つまり体裁を保ったんだろう」
「そうかもしれませんが、何だか、遠慮している、いえ、懐かしんでいる……? ような顔で、そうおっしゃったんです」
 遠慮と懐かしみ? なんだか、近いようで遠い感情が並んでいる。


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