過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱 その2【土方×もっさん】
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51:1[saga]
2012/10/06(土) 18:16:46.42 ID:wJeHMX9v0
ぐい。

「あ、ちょ、ちょっとまて……」

少佐の手を強引につかみ、強引に壁から引き離す。
後ろで坂本少佐が何か言うのが聞こえるが、かまわず手をつかんだまま歩き出した。
参加者たちはダンスのために部屋の中央に集まりつつあり、ちょうど人の流れとは反対に歩くことになる。
もう自分でもどこに向かっているのかわからなかったが、それでも坂本少佐の手は離すまいと、ただそれだけを気にかけて歩いた。

やがて広いバルコニーに出たところで、私は足を止めた。

「こ、この馬鹿者!」
「…………申し訳ありません」

やっと一息ついたらしい少佐が私にかけてきたのは非難の声であった。
無理もない。
私自身何故このような行動をとったのか自分でも不明瞭なのだから。
しかし何故か、私は自分の行動を後悔する気持ちだけは全く浮かんでこなかった。

「な、何を考えておるのだ貴様は!」
「申し訳ございません」
「謝罪の言葉はいい!……この、馬鹿者が」
「は」
「…………と思ったが」

不意に少佐の表情が緩む。
その横顔はあまりにも綺麗で、思わず息をのんだ私は数瞬の間呼吸を忘れて見入ってしまった。


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