過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱 その2【土方×もっさん】
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958:坂本圭助 ◆SWi.TNPI7Y[saga]
2014/01/26(日) 14:57:12.02 ID:HUNPeX/w0
背後から聞こえてきた声に振り返ると、ウィトゲンシュタイン少佐が立っておられた。

「聞いておられたのですか」
「勝手に聞こえて来ただけじゃ」
「……そうですか」

少佐は私のそばまで歩いてきた。

「まぁあの娘が貴様に懸想しておったのはすぐに分かったからの。別に意外でも何でもありゃせん」
「……そうですか」
「くく、そう警戒せずともよい。誰かに言いふらすような真似はせぬ」

私の表情が必要以上に固かったのだろう。
少佐はそう言って笑う。

「ま、妾も貴様に振られた者の一人じゃからな」
「…………」

何とも返答に困って沈黙する私を、少佐は面白そうに見る。

「そう考え込むな…………と貴様に言っても無駄かもしれんが、少なくとも妾はあの時貴様に求婚したことを後悔してはおらん。月並みな話だが時間が解決してくれるものじゃ」
「ありがとうございます」
「全く……自分を振った男を励ますことになるとはな」
「も、申し」
「謝るなと言うに」

少佐が私の頭を軽く小突く。

「ま、貴様はその程度でちょうど良いのやもしれぬな。気が済むまで落ち込んでおれ」

その言葉を残し、少佐は再び庭の方へと消えて行かれた。



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