過去ログ - アイドル「休暇中にSAOってオンラインゲームしたら閉じ込められた」※微鬱注意
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[saga]
2012/10/01(月) 21:16:40.25 ID:6PrWWZ5DO
「あっちの方に何か、洞窟みたいなのが見えますよ!」
隊列の外縁に陣取る彼の指差す先を目で追うと、木々に隠れて分かりづらいが確かに洞窟、その入り口らしきものが見えた。
危ない。
彼が忠告しなければ、見落としていたかもしれない。
クライン「でかした! で、アイドルさんどうする?」
スラスト「……入らない方がいいかもしれませんね」
出立する前に確認しておいたが、基本方針は第一に脱出。
クエスト達成なり、条件を満たさなければならないようなら、満たしたのちに脱出となっている。
夜になると視界も一層悪くなって危険だ、という意見もあり、そういう運びとなった。
だから、あくまで脱出優先。
虎穴である可能性も捨てきれない以上、軽率な進入は控えるべきであった。
しかし、予期せぬ事態が起きてしまう。
ロレス「――あれは! お嬢さまのリボンだ!」
洞窟方面の道ばたに落ちた青いリボンを見咎めると、ロレスは血相を変えて走りだす。
独断専行だった。
クライン「うおっ、あのNPC勝手に動きやがって」
スラスト「私達のパーティで連れ戻してきます。すみませんが、待っていてもらえませんか?」
NPCの特性からして、口先八丁で丸め込めば連れ戻すのは可能だろう。
幸い、ロレスはリボンを拾ったところで止まってくれている。戻ってくる気配もないが、洞窟まで十メートルは離れているし、リボン付近の見通しはそう悪くない。
奇襲される心配も薄いのだから、さして問題はないだろう。
クライン「俺らもついてくぜ」
スラスト「あのNPCの行動は私達のパーティの責任ですから」
クライン「水くせぇよアイドルさん、今は連帯責任だ、ってのも固いか。まあとにかくっ、気にすんなってことよ!」
引き下がろうとしないクラインに困って笑い返す。
譲歩を引き出すつもりはなかったのだが、言い方が悪かったか。
スラスト「そうですね……」
他人行儀すぎても結束にぎこちなさを生む。この手のタイプなら尚更だ。
スラスト「じゃあ、お願いします」
「俺達もあのNPCから情報もらってるしなぁ」
「アイドルさん達だけ行かせるのも忍びないっす」
あからさまに悪い顔をする人もいなかったのでさっさと向かう。
スラスト「ロレスさんロレスさん、勝手に行かれたら困ります」
ロレス「あ……すまねえ。このリボン見たら、つい……」
手のひらにリボンを乗せたロレスが謝ってくる。
スラスト「みんな待ってますから戻りましょう」
ロレス「あ、ああ、でも……」
ロレスはそう言って洞窟を見やる。
スラスト「お嬢さまが洞窟にいるとは限らないですよ」
ロレス「…………」
ロレス「わかった」
尤もな正論。
ロレスは、首を縦に振った。
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