過去ログ - アイドル「休暇中にSAOってオンラインゲームしたら閉じ込められた」※微鬱注意
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2012/10/06(土) 14:36:08.98 ID:4rLMK41DO
スラスト「それでやっぱり、この碑石に刻まれた名前は……」
「参加者の名前だろうな」
眼鏡のアーチ部分をくいっと押し上げ、彼は答える。少し考えてみた限りで自分も同様の見解だ。
「例の、死んだやつの名が刻まれる碑石みたいで縁起でもないが」
聞いたところ、だれか訪れるたび名前が新たに刻まれている、とのこと。
動向が気になるのだろう。
向こう側の人たちは、緊張を湛え見つめてきていた。
ミミちぃ「組むべき手って……仲間のことだよね?」
スラスト「たぶん。
……そういう、ゲームなんだろうね」
声をひそめて話しかけられ、思ったまま返す。
組むべき手があるなら、組むべきでない手もまた、あっておかしくない。
協力要素がある代わり対立要素も、また。
みな、そのことは漠然と理解しているのだろう。いい顔をしていなかった。
一通りの説明が終われば会話も途切れ、居心地の悪い沈黙にとってかわる。
これからどういう方向に転ぶか不透明だ。
対立関係が生まれる可能性も示唆された以上、うかつにしゃべろうとする人はいなかった。
にしても、と。周りのプレイヤーをざっと見渡しながら思う。
対立要素が仄めかされた。
ただそれだけで、一同の足並みは一致団結からひどく遠のいている。そんな印象を受ける。
あるかもしれない、という可能性だけ。
組むべき手はこの場の全員かもしれないし、
欲望と本能渦巻く戦いという言い回しは、勝手に反目しあう自分たちの姿をとらえた、痛烈な皮肉かもしれない。
にもかかわらず、プレイヤーの間にはどうしても疑いの色が抜けない。
常軌を逸した事件の被害者同士、という一点でなんとなく生じていた仲間意識の限界か。
互いの良心をてらいなく信じ一致団結すれば、案外クリアは容易いのかもしれないが、
我が身の危機にそうできる人はやはり、稀有な部類だろう。
同じ穴のムジナである自分だ、そうした流れには何ら疑問は抱かなかった。
普通、誰しもわが身が可愛い。当たり前のことで正常だとすら言える。
だが、だからこそ。
そういう人間は、相手の良心を信じられないのかもしれない。
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