過去ログ - アイドル「休暇中にSAOってオンラインゲームしたら閉じ込められた」※微鬱注意
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93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/09/25(火) 00:55:29.45 ID:SXaAH/BDO

スラスト「いや……その、名前も可愛いなあって」

スラスト「あ、あはは……なんか危ない人だね、私」

思ってもいないことを言って誤魔化す。どうにも、らしくない失態だった。

スラスト「そういえば、探してる人ってどんな人なの?」

シリカ「えっと……実は、見た目くらいしか分からないんです」

ミミちぃ「見た目?」

シリカ「はい。それにその、見た目と言ってもゲームのアバターの話で」

驚く。それじゃあ探しようなんてあるのか。同僚も同じように思ったのか、難しい顔をしていた。

ミミちぃ「それはまた……難しい探し人だね」

シリカ「あたしも今になって名前も知らないのに気づいて……」

ミミちぃ「どういう繋がりだったのか、って聞いてもいいかな?」

シリカ「ええと、その」

どうしてかまごつくシリカ。こんな状況になって探す人間だ。相当に親しい仲なのか、あるいは。

シリカが意を決して告白した関係は、意外にも心当たりのあるものだった。

シリカ「このゲームで初めてパーティを組んだ人、です」

シリカ「変な人に意地悪されてるところを助けてもらって……その、」

シリカ「頼れるお姉ちゃん、みたいな人です」

人目も気にせず唖然とした。それは、ひょっとして。

友人の恋愛話を打ち明けられたみたく、にやりと悪戯っぽく笑ってから同僚が尋ねた。

ミミちぃ「何かその人の特徴とかはないの?」

シリカ「えっと……モンスターからドロップした指輪と腕輪をプレゼントし合いました」

ミミちぃ「ふむふむ。他には?」

シリカ「素っ気ないように見えるけど、すごく優しい人……です」

シリカ「この指輪……初めてパーティを組んだ記念でそのお姉さんにもらいました」

壊れ物に触れるような手つきで人差し指に嵌まった指輪を撫でるシリカ。

見えないように嘆息する。もうこれは確定だろう。疑える余地が残されていない。

あのとき、気まぐれであんなことしなければよかった。今になって思う。
後悔の念が襲った。

対照的に、同僚は嬉々として話に聞き入っていた。



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