104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/10/02(火) 11:22:54.61 ID:lh9psmHso
突然みんなが止まった。
前方に杖が一束、空中に浮いていた。監督生が一歩前進すると杖がバラバラと飛びかかってきた。
「ピーブズだ」と監督生が一年生にささやいた。
「ポルターガイストのピーブズだよ」
監督生は大声を出した。
「ピーブズ、姿を見せろ」
風船から空気が抜けるような、大きい無作法な音がそれに応えた。
「『血みどろ男爵』を呼んできてもいいのか?」
ポンと音がして、意地悪そうな暗い目の、大きな口をした小男が現れた。
あぐらをかき、杖の束をつかんで空中に漂っている。
「おおぉぉぉぉぉ!かーわいい一年生ちゃん!なんて愉快なんだ!」
小男は意地悪なかん高い笑い声を上げ、一年生めがけて急降下した。みんなはひょいと身を屈めた。
「ピーブズ、言ってしまえそうしないと男爵に言いつけるぞ。ほんきだぞ」
監督生が怒鳴った。
ピーブズは舌をベーッと出し、杖を恭介の頭の上に落とすと消えてしまった。
ついでにそこにあった鎧をガラガラいわせながら遠のいていくのが聞こえた。
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