過去ログ - 梓「フリースタイル」
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9:◇qq7WYD933[saga]
2012/09/29(土) 18:12:41.54 ID:AlqVJj+S0
「分かってても、あっさり言われるとちょっと傷付くなー……。
まあ、いいけどね。
だったら、私の梓に対する態度は変わるわけないでしょ?
私の事が好きってわけじゃないなら、ならばよし!
逆に応援したい気分だよ」


「そうなんだ……。ありがとう……」


「お礼を言われるような事でも無いけどね」


純が少し照れ臭そうに微笑んで頭を掻く。
その笑顔には何の嘘も含まれてないみたいに見えた。
本気でそう思ってくれてるんだろうな……。
その考えはまた私の涙腺を緩くした。
さっきまでと違って、辛さや悲しさじゃなくて、嬉しさからの涙が出そうになる。
それをぐっと堪えて軽く微笑むと、純が急に表情を崩して悔しそうに続けた。


「あー……、でも悔しい!
やっぱり、梓って軽音部の先輩の事が好きだったんだね。
変わってるけど素敵な先輩が多いもんね。
唯先輩は面白いし、澪先輩はカッコいいし、
律先輩は元気で楽しそうだし、ムギ先輩はミステリアスで魅力的だし……。
よりどりみどりのハーレムじゃん!
悔しいなあ……、私も軽音部に入っとけばよかった……!」


残念だけど、それに関しては私に言える事は何も無かった。
……にしても、純って澪先輩以外の事も気になってたんだ。
結構浮気性なのかな……?
私が苦笑しながら首を傾げていると、純が今度は私の手を強く握って言った。


「それで梓の好きな人って誰なのっ?
唯先輩? 澪先輩? 律先輩? ムギ先輩?
先輩の誰かが好きなんだろうな、
ってのは前から薄々思ってたんだけど、その相手が分からなかったんだよね。
ここは私の顔を立てると思って教えてくれないっ?」


候補の人を全員出して訊ねて来るなんて、何だか純らしい。
ちょっと躊躇ったけど、私は意を決して純にあの人の名前を伝えた。
私の今までの嘘を受け止めてくれた純だから、正直な答えを伝えたかったんだ。


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