11: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:20:54.02 ID:eVP4bQtW0
 入須「……くっ」 
  
 今こいつ、笑ったよな。 
  
 俺はバツが悪そうに、視線を入須から逸らす。 
12: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:21:22.77 ID:eVP4bQtW0
 入須「本人から聞いた方が手短に済むだろう」 
  
 何を言っているんだ、こいつは。 
  
 しかし俺の思考は止まっても、入須の動きは止まらない。 
13: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:21:56.06 ID:eVP4bQtW0
 奉太郎「……千反田!」 
  
 俺はそのまま、千反田の近くまで行き、千反田を抱きしめる。 
  
 奉太郎「本当に、千反田なんだな」 
14: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:22:23.17 ID:eVP4bQtW0
 里志はいつもより更に笑っていて、若干その笑顔が引き攣っている様にも見えた。 
  
 伊原はと言うと、顔を手で覆ってしまっている。 
  
 俺はそんな周りの奴らの反応を見て、初めて自分が千反田を抱きしめている事を恥ずかしく思った。 
15: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:22:50.83 ID:eVP4bQtW0
 入須「……それじゃ、私はこれで失礼するよ」 
  
 える「ええ、ありがとうございました」 
  
 ……結局、入須は何をしに来たのだろうか? 
16: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:23:20.53 ID:eVP4bQtW0
 える「……お話しましょうか」 
  
 里志「……うん、僕も気になるな」 
  
 里志「なんで千反田さんが今日、学校に来たのか」 
17: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:23:50.87 ID:eVP4bQtW0
 える「あ、それよりも先に」 
  
 える「入須さんと一緒に来た理由から、お話した方がいいかもしれません」 
  
 意味があったのか、入須が同行していたのには。 
18: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:24:38.93 ID:eVP4bQtW0
 奉太郎「お前が入須と来た理由は分かった」 
  
 奉太郎「……それよりも、なんで今日来たんだ」 
  
 える「……やはり、言い辛いですね」 
19: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:25:05.55 ID:eVP4bQtW0
 里志「……と、言う事は」 
  
 摩耶花「……えっと」 
  
 える「あの、ですから」 
20: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:25:32.37 ID:eVP4bQtW0
 奉太郎「つまり」 
  
 奉太郎「千反田の父親は無事に千反田家を収める役目に戻り」 
  
 奉太郎「そしてそのおかげで、千反田も学校を辞める必要が無くなった」 
21: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 20:25:59.73 ID:eVP4bQtW0
 ……なんだ、俺がこの冬休みに散々悩まされた事は無駄だったという事か。 
  
 奉太郎「そう、か」 
  
 くそ、千反田に俺の冬休みを無駄にされてしまったではないか。 
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