976: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:28:05.21 ID:fcX3Mr2O0
 〜古典部〜 
  
 午前の授業も終わり、俺は古典部へと足を運んだ。 
  
 扉を開けると、すぐに窓際に座っている千反田が目に入ってくる。 
977: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:28:47.10 ID:fcX3Mr2O0
 千反田はそう言いながら、鞄から小さな容器を取り出した。 
  
 える「そう言えば、折木さんには一度、卵焼きを作ってましたっけ」 
  
 あったっけか、そんな事が…… 
978: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:29:26.74 ID:fcX3Mr2O0
 奉太郎「それで、食べていいか」 
  
 える「あ、そうでしたね」 
  
 える「どうぞ」 
979: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:29:52.86 ID:fcX3Mr2O0
 える「本当ですか?」 
  
 奉太郎「ああ、こんな事で嘘は付かない」 
  
 える「少々、味付けを失敗したんですが……ちょっと濃くないですか?」 
980: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:30:20.48 ID:fcX3Mr2O0
 奉太郎「じゃあ、ほら」 
  
 鞄から容器を取り出し、千反田の前で開ける。 
  
 える「これは、確かに卵焼きと言うよりは炒り卵と言った方が正しいですね」 
981: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:31:05.11 ID:fcX3Mr2O0
 〜放課後〜 
  
 里志「と言う訳で、皆作ってきたかな?」 
  
 摩耶花「勿論、作ってきたわよ」 
982: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:32:17.31 ID:fcX3Mr2O0
 摩耶花「それじゃ、貰うわね」 
  
 伊原の言葉を合図に、里志を除く三人が箸を伸ばす。 
  
 奉太郎「……うまいな」 
983: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:35:06.14 ID:fcX3Mr2O0
 摩耶花「次は私かな?」 
  
 える「あ、私でも構いませんよ」 
  
 里志「いやいや、次は摩耶花に頼みたいかな」 
984: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:37:36.93 ID:fcX3Mr2O0
 奉太郎「どれどれ」 
  
 卵焼きを一つ箸で掴み、口に入れる。 
  
 奉太郎「む……甘いな」 
985: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:38:53.92 ID:fcX3Mr2O0
 摩耶花「なんか見た目から、とっても美味しそう」 
  
 里志「そうだね……って」 
  
 里志「気のせいかな、器に比べて中身が少なくない?」 
986: ◆Oe72InN3/k
2012/11/10(土) 22:39:33.39 ID:fcX3Mr2O0
  
 摩耶花「それで、結局最初に戻ったって訳ね」 
  
 える「ふふ、そうです」 
  
1002Res/450.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。