過去ログ - 【咲安価】京太郎「スマブラで確固不抜……だと……？」誠子「五殺目」【白糸台】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎「スマブラで確固不抜……だと……？」誠子「五殺目」【白糸台】

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44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/05(金) 23:04:30.63 ID:lg5MGXDoo
？「惜しい・・・実に惜しいな。貴様らの中にこの男の縁者が居れば、あるいはこの男を改心させることも可能だったろうに」

？「この場で全てを片付けるには、一手足りなかったようだ」

そう、ようやく自分と向き合えたものの、彼が『改心』するには少しだけ、彼らだけでは足りないのだ。
人は歳を経ると完成に近づくゆえに、変化の余地が無くなってしまう。
それは時に良くもあり、悪くもある。

？「この男は此方で預かっておこう・・・なあに、一月もすれば元の邪悪な鬼に戻る」

京太郎「・・・お前、誰だよ」

？「生憎、すぐに死ぬであろう死人候補に名乗る趣味は持ち合わせていないのでな」

衣「死ぬ・・・？」

？「この工場の二つの出入口は私の部下が固めている。二人共・・・例え各個撃破しようとしても貴様ら三人がかりで到底敵わん者だ」

？「貴様らはこの男との戦いを選んだ時点で将棋やチェスで言う『詰み』にはまっていたのだよ」

？「そして、貴様らを直接狩る私自身は―――」

透華「・・・あっ」

？「―――貴様らが苦戦していたこの男より、強い」

その男が鋭く尖った八重歯を見せたと同時に、走る悪寒。
強者の物理的な圧力を備える『存在感』ではない。
・・・これは、血の匂いだ。

流した血が、浴びた血が、匂いを以て辺りを満たす。
この匂いそのものが修羅場をくぐって来た証明であり、強者の証明だ。
まるで、忌憚の中の吸血鬼のごとく。

？「二人っちゅーのは、こいつらん事かいな？」

？「お待たせしました、お嬢様」

だが、吸血鬼が居るならば、そのお話には必ず彼らの天敵が現れる。
英雄（ﾋｰﾛｰ）だ。
彼らは息をするように伝説を刻み、歩くように邪悪を刈り取る。

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