過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」健夜「その１０だよ」【龍門渕】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」健夜「その１０だよ」【龍門渕】

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469: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/10/08(月) 14:58:55.75 ID:4wUjEZh00
両親「借金返済おっめでと～ぅ！」

と、俺の目に映ったのはもうここにいないはずの両親。

母はドッキリ大成功と書かれた看板を、父は焼けたはずのカピバラを持って笑っていた。

父「いやぁ、まさか本当に返せるとは思わなかったね」

母「やぁねぇお父さん、それでこそ私達の息子よ」

父「最期までドッキリということに気がつかないのも僕達の息子たる所以だね」

両親「HAHAHAHA！」

京太郎「……えと、ちょっと待ってくれ、いっかい整理させてくれ」

まず、目を両親から逸らしてあたりを見つめる。

記憶の中の麻雀部と寸分違わず一致しているので、これはおそらく夢じゃない。

ぎり、と唇を噛んでも痛みが生じるし。

次に、彼らの言葉を整理してみよう。

まず母はドッキリ大成功の看板を持っている。

そしてこういった、最後までドッキリに気がつかないなんて、と。

ヤクザ「よう坊主」

ぽん、と手の平に置かれたものはヤクザさんのものだった。

どこにいたのだろうか。

京太郎「うげ、ヤクザさん！？」

ヤクザ「おいおいヤクザだ何てひどいな。お前さんとは小さいころに遊んだじゃねぇか」

ヤクザ「ほら、叔父だよ叔父。覚えてないか？」

……ああ、確かに。

言われてみれば、小さいころに遊んだ叔父と姿が似ている気がした。

父「いやぁ、京太郎君にドッキリを仕掛けるといったら快く了承してくれてね」

ヤクザ「俺わりと有名な映画監督やってるから、そのつてで人も集めて、あのビルも借りて」

ヤクザ「どうだい、臨場感が溢れていただろう？」

京太郎「はぁ……」

……つまり。

整理すれば。

俺はこの両親+αの遊びにつき合わされただけで……。

別に頑張る必要も無ければ失敗してもよかった、と。

京太郎「……いや、ちょっとまってくれよ。あの燃えた家は……？」

母「丁度いいから立て替えようと思っただけよ」

父「まずは家をつぶさないと、と燃やしたら警察からお咎めを食らってしまってね、京太郎君の前に来るのが遅れてしまった」

両親「HAHAHAHA！」

京太郎「いや、それでも俺にくらい伝えてもよかっただろ！」

父「携帯を中に忘れてしまっていたのだよ」

母「もう、お父さんったら、ドジっ子なんだから」

両親「HAHAHAHA！」

京太郎「……」

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